【第65回気象予報士試験】実技に直結する!学科一般分野の問題
- 佐々木恭子
- 1 日前
- 読了時間: 5分
(2026.2.7)
皆さん、こんにちは。TeamSABOTENのスクール講師・佐々木恭子です。
第65回気象予報士試験の正式解答が公開されました。もうチェックしましたか?
基礎的な問題が多いなか、特に実技分野に直結する基礎もありました。
中でも一番、結びつきの強かった問題を紹介します。
■問8「温帯低気圧の立体構造」がなぜ大事なのか
問8で出題された“発達中の温帯低気圧の立体構造”は、
第65回の学科一般分野の中で最も実技分野に近い、実技分野に直結する問題でした。
この問題の理解が大事である理由は、
温帯低気圧の発生・発達の基本的な仕組みだからです。
問8 発達中の温帯低気圧周辺の立体構造を、対流圏全体の東西鉛直断面で模式的に示した図として最も適切なものを下図の①~⑤の中から1つ選べ。ただし、各高度における東西平均からの気圧偏差の極小を気圧の谷(実線)、極大を気圧の尾根(波線)、同じく気温偏差の極小を低温(長破線)、極大を高温(短破線)で示しており、灰色の領域は上昇流域を示している。Lは地上低気圧中心の位置を示している。

問8で示された図のうち、低気圧の西側に高温域、上昇流域があるのは論外です。
②④⑤の中から選ぶことになります。
一つ目のポイントは、上空の気圧の谷はなぜ「気圧の谷」になるのか、です。
上空で気圧の谷になるのは、寒気があるためです。寒気がなければ谷になりません。
二つ目のポイントは、気圧の谷に沿って上昇流域が斜めになる?どういう状況なのか
説明がつきません。すると、おのずと解答が導き出されます。
■「温帯低気圧の立体構造」は実技に直結する一般分野
温帯低気圧の発生・発達についての基本的な仕組みは、学科分野で勉強します。
たとえば、一般分野では『一般気象学』(小倉義光著/東京大学出版会)P182~の
「偏西風帯の波動と温帯低気圧」で詳しく説明されており、同様の図が掲載されています。
実技分野の勉強をしていると、温帯低気圧の発達について
以下のような代表的な特徴を天気図から読み取ろうとします。
①低気圧の進行方向前面に暖気移流・上昇気流、後面に寒気移流・下降気流
②地上低気圧の中心の西側上空にトラフがある
(地上低気圧の中心と対応する上空のトラフを結ぶ軸が上空ほど西に傾いている)
これらを覚えるのはいいのですが、いつの間にかこれが「ルール」になっていませんか?
これはルールではありません。
大事なのは、「発達する温帯低気圧は、なぜ①②の構造になるのか?」です。
■温帯低気圧は本来「動物みたいに動く」ものではない
天気図を見ると、温帯低気圧には移動方向や移動速度が示されますし、追跡することも可能です。
しかし、本来それは(いろいろ省略して端的に言うと)「低気圧の進行方向前面に暖気が入ることで前面の気圧が下がるために、一番気圧の低い場所が進行方向前面に移動する」ということであって低気圧という物体が移動しているわけではありません。
それを踏まえると、今回出題された立体構造についても、ルールではなく
「このようにならなければ発達するはずがない」必然といえます。
■学科分野は、勘違いがないか「点検」しよう
学科分野は独学で勉強できる、という方は多いと思います。
しかし、学科分野は実技に直結しています。独学で学科を進めて「勘違い」に気づかず
実技分野に突入すると、「なかなか合格できない…」ということになりかねません。
学科分野勉強中の方も、学科をクリアして実技分野に突入している方も
あらためて、学科分野で勘違いしているところはないか、
いまのうちに点検してみるといいと思います。
この記事を書いた人
TeamSABOTEN 気象予報士・防災士 佐々木恭子
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