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Pythonで楽しく天気図を描いてみませんか?~Pythonで気象GPVデータを可視化しよう~

こんにちは。TeamSABOTENのプログラミング教材を制作している佐野栄治と申します。

私は解説動画「Pythonで気象GPVデータを可視化しよう」シリーズの制作と、その紹介をTeamSABOTENのYouTubeチャンネル「Pythonライブ」で行っています。


Pythonで気象データを可視化しよう

この解説動画は、元々私が趣味で「Python(パイソン)」というプログラム言語を使って天気図などを描いていたものを整理し直し、解説・収録したものです。

そこで今回はまず、私がPythonで天気図を描画するようになった経緯をお話ししたいと思います。



私は2014年に気象予報士資格を取得したのですが、いざ自分で日々の気象を解析してみようとすると、その材料となる天気図(地上や高層)などの公開されている気象資料が少ないことに、不満を感じていました。特に局地的な天気図や、過去の天気図となると、思い通りの資料を得られることができないことが多く、歯がゆい思いをしていました。これはおそらく他の方も同様に感じられていたのではないでしょうか。


公開されている気象資料が少ないことに不満を感じている人


調べていくと、気象系の大学生や研究者の方々は、研究に必要な天気図などの資料をパソコンで当たり前のように描画していて、その元となる気象データも京都大学等で研究目的で公開されていることが分かりました。描画のためのPythonプログラミングについても、ネット上にいろいろ情報が載っていました。「気象の専門家がやっているようなことを、自分ができるのだろうか」と不安でしたが、「まぁ単に図を描くだけなら何とかなるかも・・」と始めてみることにしたわけです。


私は本業がシステムエンジニアなので、コンピュータのプログラミング自体は慣れてはいたのですが、Pythonは初めてで、実をいうと結構てこずりました。本来Pythonは学校でのプログラミング教育にも使われているくらい入門向きの言語なのですが、過去の言語の知識や思い込みが逆に障壁になりがちなので、まっさらな方がすんなり習得できるという声もよく聞きます(←言い訳か 笑)。サボテンライブで「Python先生」なんて呼ばれるたびに、何とも言えない複雑な恥ずかしさを覚えるのはそのせいかも。。


プログラミングは、初めての人には「頭が良くて、理系の人向きの難しいもの」と思われるかもしれませんが、私はあまりそうは思っていません。文系でもプログラミングで素晴らしい才能を発揮している人を何人も見てきましたし、頭の良い理系の人でもプログラミングだけは苦手という人もたくさんいます。それはまた別の能力というか、向き不向きがあるように感じます。強いて言えば、論理的な思考やパズルが得意な人は向いているかもしれません。



Pythonで描いたいろいろな天気図


さて、自分でPythonを使って天気図を描いてみると、今までの歯がゆさが一気に消え去ります。

日本周辺域のような総観場も、関東、東海といった一部地域も、自由自在にエリアを設定して描くことができます。高層天気図も、850hPaより下の地表付近や、通常あまり見ない気圧面の図も描けます。

描画する対象も、元々データに含まれている温度、気圧、降水量、高度、風、相対湿度、鉛直流などに加え、計算により渦度、相当温位、湿数など、工夫次第で実に様々な物理量が描けます。表現方法も、等値線や塗り、流線など、さらにそれらを好きな色で自由に重ねることができるのです。

また、さらに発展させると鉛直断面図のようなまったく見方を変えた図を描くことも可能になります。プログラム次第でどんどん新しい表現を生み出すことができるということですね。



気象とPythonプログラミングの理解が深まっていく人


気象データを可視化することは、気象解析そのものではなく、考察をするための材料を作ることです。「この部分、どうなってるのかな?」「ここはきっとこうなってるんだろう」と感じたら、その部分の状況を可視化してみて、「なるほど、こうなってるのか」「想像と違ってた」と考察をより深めていくことができます。そしてそれを繰り返していくことで、気象に対する理解も、Pythonプログラミングの理解も、どんどん深まっていくと思います。



この記事を書いた人

気象予報士 佐野栄治

(特種情報処理技術者、星空案内人、天文宇宙検定2級、日本農業技術検定3級)



●TeamSABOTENのPythonプログラミング教材


解説動画「Pythonで気象GPVデータを可視化しよう」は高機能な正規版のほか、より初心者向けの簡易版もご用意しています。プログラミングのための準備やGPVデータの説明、プログラムコードの詳しい解説も充実しています(Pythonの基本文法などは収録対象外です)。

Pythonやプログラミング初心者の皆さんも、この機会に気軽に試してみてはいかがですか?とっても楽しいですよ♪


Pythonで気象GPVデータを可視化しよう

【簡易版】:Python初心者でも安心。環境設定やGPVデータの解説も。

【正規版】:複数の天気図を1枚に。高機能かつ拡張性もバッチリ。

【鉛直断面図オプション(正規版専用)】:大気を立体的に把握できる鉛直断面図描画機能。

※いずれもPython基本文法の解説は含まれておりません。



●TeamSABOTEN気象予報士スクールからのお知らせ


TeamSABOTENでは、合格のための様々なコンテンツをご用意しております。

ぜひご活用ください。


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