Pythonで描いた天気図、ホントに合ってる?~Pythonで気象GPVデータを可視化しよう~
- 佐野栄治

- 2月23日
- 読了時間: 5分
更新日:3月26日
こんにちは。TeamSABOTENのプログラミング教材を制作している佐野栄治です。
解説動画「Pythonで気象GPVデータを可視化しよう」シリーズの制作を行っています。

【簡易版】:Python初心者でも安心。環境設定やGPVデータの解説も。
【正規版】:複数天気図を1枚に。高機能かつ拡張性もバッチリ。
【鉛直断面図オプション(正規版用)】:大気を立体的に把握できる鉛直断面図描画機能。
※Python基本文法の解説は含まれておりません。
Pythonで気象GPVデータから天気図や鉛直断面図などを描いたとき、その出力結果の画像がはたしてホントに合ってるのかどうか、気になりませんか?
天気図を描くためのプログラムのコードは、それなりに複雑なものになります。
Pythonやプログラミングに慣れていたとしても、一度で完璧なコードを書き上げることはまず不可能ですよね。
実行した結果、途中でエラーが出て処理が終了してしまったら、明らかに何かのミスがあったと分かります。大抵の場合はエラーメッセージが出るので、それを頼りにエラーの原因を調べて(分かりにくいこともありますが)、コードを修正して再実行。これを繰り返して完成に近づけていくことになります。
問題なのは、プログラムを実行してエラーが出ずに処理が正常に終了した場合です。
天気図画像が出力されたら、それで手放しに喜んでいいものなのでしょうか?本当に正しく描けたといえるのでしょうか?

出力された天気図画像を見て、明らかにおかしいと気づける場合はラッキーです(ラッキーではないですが笑)。例えば、
・絶対描画されるはずのものが描かれていない
・描かれた位置がとんでもなくおかしい
とかですね。プログラムの中で怪しそうな箇所も大体アタリがつくと思います。
では、以下のようなミスをしていた場合はどうでしょうか?
・使ったデータの時刻がすべて1時間ずれていた
・使ったデータの地上気圧と海面更正気圧を取り違えていた
・前3時間降水量のつもりが前1時間で算出していた
これはパッと見で気づくのは難しそうですよね。うっかり「まあこんなものかな~、よしよし!」とスルーしてしまいそうです。(私も何度となくやらかしています)
このようなミスを防ぐには、GPVデータの値をいくつか直接調べて「このデータはこのように描かれるはずだ」という推測をもとに、実際に描かれた図と照らし合わせて検証するという方法があります。例えば、「9時,北緯35°,東経135°,気温20℃というデータがあったから、その時刻のその位置に20℃の等温線が描かれているはず」といった感じです。正直面倒な方法ですが、ちゃんと確認したいときは私は使っています。

また同じデータを別々の見方で描いた場合、例えば、同一データから高層天気図と鉛直断面図を描いた場合などは、両者間でチェックすることもできます。
850hPa面の高層天気図に0℃の等温線が引かれていたら、その0℃線と(鉛直断面図での)断面線との交点にあたる地点では、鉛直断面図の850hPaの高さでも0℃になっているはずです。
このようにして異なる図同士の整合性を確認してチェックする方法も、私はよく使います。
他には、Webサイトなどで公開されている情報と照らし合わせたりもします。
ただしこれは、自分が描いた天気図とまったく同じ条件のものが、運よくどこかに公開されている場合に限ります。もとになるデータのモデルや初期時刻、予測時刻もすべて同じの場合ですね。また相当温位など複雑な計算式で求まるような物理量(実際には概算値)は、その計算方法によっても差異が出る場合があるので注意が必要です。
また、描画の際に線をなめらかにしたり、格子間隔を調整したりすることもあるので、厳密にぴったり同じとはなかなかならないことも。それでもおおよその比較はできるので、うまく比較対象が見つかれば一度確認してみましょう。

せっかく描いた図も、描画を誤っていてはその図を使った考察も意味がなくなってしまいます。
たとえ趣味での天気図描画であっても、描いたあとで少し検証するようにしましょう。
この記事を書いた人
気象予報士 佐野栄治
(特種情報処理技術者、星空案内人、天文宇宙検定2級、日本農業技術検定3級)
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