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海霧から気象を推理してみよう:元気象庁予報官・鈴木和史のコラム(第2号)

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TeamSABOTENの尾崎里奈です。

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●鈴木和史先生のご経歴

・気象大学校卒業

・気象庁予報課予報官

・気象衛星センター解析課長

・宮崎地方気象台長

・鹿児島地方気象台長


 

●海霧から気象を推理してみよう【元気象庁予報官・鈴木和史のコラム】第2号

(2022.5.30メルマガ配信 原文のまま)


5月5日(写真1)の衛星写真です。日本海北部やオホーツク海に、霧※が見られます。霧は、雲頂高度が低くかつ逆転層に抑えられて一定の雲頂高度を持つため、障害物があると遮られます。オホーツク海の霧は、千島の東の低気圧(図1)に吹き込む地表付近の北よりの風に流されますが、国後島やウルップ島に阻まれて、その島陰の太平洋には広がっていません。また、北海道の南に中心を持つ高気圧に覆われて風が弱いためとも考えられます。一方、ウルップ島より東の島々では、島の下流の太平洋側にまで霧が広がっていますから、「低気圧循環の北よりの風が強めに吹いるのではないか」「霧の層が厚いか、島の標高が低いかなどで、島を乗り越えているのではないか」と推定できます。


 さて、翌日の衛星写真(写真2)をみましょう。新たな霧が三陸沖~千島の南の太平洋に発生しています。そして前日とは変わって、オホーツク海の霧は北へ追いやられ、太平洋で発生した海霧が千島列島に押し寄せています。この霧も千島列島に阻まれていますが、かなりの霧は島と島との間からオホーツク海へ流れ込んでいるのがわかります。この付近に発生する海上の霧は、暖かく湿った空気が冷たい海面で冷やされて発生する移流霧です。つまり、暖かい南風が吹いたことで発生した霧と考えら、南風が強いことで風下のオホーツク海に流れ込んでいると推定できます。このことは天気図(図2)からも確かめることができ、前日三陸沖にあった高気圧が東へ移動し、この海域では南風が卓越していることがわかります。

 このように、霧は地表付近の気象に影響されることから、逆にその気象を推理することができます。


※衛星写真は、雲頂を観測して雲形を判別するので、下層雲であるかは判断できますが、雲底が地表に達している雲である霧かどうかは判断はできません。しかし、内陸や初夏の北太平洋など、気象学的知見から霧であることの蓋然性が高い場合は「霧または下層雲」と呼びます。今回は霧である可能性がかなり高いので単に霧と呼びます。気象予報士試験で、霧か下層雲か迷ったら下層雲と答えておくのが無難ですね(^_-)











 

元気象庁予報官・鈴木和史のコラム

次回はオホーツク海高気圧を考えるです。お楽しみに・・・☆


●鈴木先生の素顔をのぞけるおすすめ動画

 気象庁時代のお話

 気象予報士試験を受験したときのお話

 民間の気象会社でのお話など












スーミンこと奥田純代と鈴木和史先生が一緒に気象衛星画像を解説する動画

受験生にも、気象予報士にも、超絶おすすめ!











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皆様これからもよろしくお願いします!

TeamSABOTENスクールイベント事務局

気象予報士 尾崎里奈


 

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