
第63回試験 合格
pou さん(男性、東京都、社会人)
受講歴
実技★最初の一歩★講座、全国統一予報士モシ、オリジナル合格模擬試験、サボテンドリル
コメント
【気象予報士の学習や試験のことについて】
・勉強を始めたきっかけ、目的
幼い頃から天気予報に興味がありました。大学で水防災の勉強を深める中で、この資格を持ちたいと思いました。また、気候変動の分析業務に従事しており、気象予報士の資格を持つ方にお会いする中で、気象への解像度を高く持って分析成果を生み出されていることを知る機会を通して、強く資格取得を希望するようになりました。
・勉強期間
4年です。
・1日の平均勉強時間
4年前は入社間もない頃だったので、4年前〜3年前は毎日平日は1時間、土日は3~4時間ほど。
3~4年目は業務と並行しながらだったので、平日は1~2時間ほど、土日に6~7時間取り組みました。なお、年末年始や長期休暇のタイミングはとにかく量をこなしたかったので、10~12時間やることもありました。(浪人時代を思い出しながら・・・)
・学科一般で苦手だったところ
温位や、中層大気(ケルビン・ヘルツホルム波など)です。
・学科専門で苦手だったところ
苦手というよりも、観測機器や注意報・警報、短時間予報、長期予報(太平洋・北米パターンを含む波状の地球規模現象)について知識の定着に苦労しました・・・
難しさというより、同じ点・違う点などの差別をうまく捉えるところに時間を要した気がします。
・実技で苦手だったところ
何よりも、文章記述で決まった文字数の範囲で簡潔に問うことが大変だったように思います。幼い頃から“作文は全部埋めたい”タイプだったからこそ、余計な記述を書いて重要な点を書き漏らすなどが悩みでした。
・苦手だったところを克服した勉強方法
一般・専門:苦手だった単元にまつわる問題をできるだけかき集めたうえで、パワーポイントで問題の正答に結びつく考え方や知識をインターネットから収集してまとめていました(まとめノートをパワーポイントで作るようなイメージ)。特に未出題の問題が出てくることも気にしていたので、気象庁の“知識・解説”については、通勤中に読み返すようにしていたほか、気象ビジネス推進コンソーシアムのイベントページから、気象庁のデータセットに関する解説を学習するなどをしていました。解析雨量〜雨量指数までを説明する回は、大変参考になったと思っています。 https://www.wxbc.jp/mem_events/
実技:基本的には書籍と過去問を繰り返しました。過去問を繰り返しやる中で、模範解答の回答形式を掴むことはもちろん、まずは模範解答からどういったことに出題者が気づいてほしかったのかを逆算(模範解答→各図面で拾うべき特徴を知る→理解が乏しい気象現象などについては、書籍やインターネットで深めていく)を心がけるようにしました。また、実技はあまりにも精緻に測るがゆえに学習当初は時間が足りないという課題もあったため、ある程度の範囲で数値感を掴む(例えば、“この長さであれば、緯度10°分が◯◯なのでこの距離感になる。”など)ことなど、実技試験を受ける中での回答の質と時間の費用対効果を見出すようにしました。
・勉強していて楽しかったこと
実技を解くこと自体が楽しかったです。エマグラムでの湿潤状態と、下層の風向・風速を見ながら雲がどう生成されるのか、といったところや予報と観測の相違からモデルの特徴を捉えるなど、現業を経験しているわけではないですが、気象の予報の面白さが垣間見えたように感じます。
・受験生におすすめの勉強方法
◎まずは、常に書籍やインターネットの記載が古いものではないか、ということに気をつけてほしいと思います。気象庁の報道発表や、気象ビジネス推進コンソーシアムでは最新の気象観測・予測手法の紹介がなされていますので、最新の情報を入手するように努めてほしいです。実際に第63回専門試験で、降雪短時間予報が出てきたときにはニンマリしました。
◎私自身は、一般・専門は現行観測・予報手法との違いに気をつけながらできるだけ多くの問題を、実技は第51回試験以降に絞って取り組みました。実技については、直近の出題例や出題者がどういったところを気にして出しているのかを落とし込む事が大事かもしれません。
◎受験して3年まで課題だったこととして、試験でのスタミナ不足がありました。実技1に力をかけても、その後実技2の途中でへばってしまう・・・。そういったことが多かったです。そのため、直近の勉強では可能な場合は、実技1・実技2を合わせて解き、それは合格になりうるかを意識するように心がけました。個人的には、これは大事かなと思います。
【TeamSABOTENのスクールについて】
・感想(内容や難易度など)
難易度は高かったですね・・・。とはいえ、実際の試験に沿う内容に感じましたし、何より問題の全てが負荷をかけ続ける内容だったので、過去問に慣れていた身として、気象予報に対する思考のめぐらせを高めるものになりました。
・役立ったおすすめの教材(講座、模擬試験、動画など)とその理由
実技試験については、模範解答に忠実すぎずともポイントを押さえていればいいですし、かといって乖離した解答では採点してもらえないだろうなあと思います。実技の解答が出題者の意図(気象現象としての予想としてポイントを抑えられているか)を汲んでいるのかを考えるうえで、やはり専門家の生の声を聞いたほうがいいです。模擬試験でお世話になりましたが、模擬試験の解答として「何が足りないのか」「どこに着目すべきだったのか」「どこが蛇足なのか」「この解答であれば出題者の意図ともずれていない」などをTeamSABOTENの模擬試験で深く知ることができました。また、ライブ授業を踏まえて過去問を解いた場合の解答の精度が、授業を受ける前に比べて飛躍的に上がったように思います。
【試験日や合格発表日のことについて】
・本試験の日のエピソード
実技1、実技2は両方完答できました。計算の連続だったこともあり、計算における時間短縮に努めてきた成果が発揮されたように思います。
これまで過去問をボールペンで解くことが多かったのですが、第63回試験に向けては小さい頃から好んで使っていたシャープペンシルを使うようにしていました。使い慣れた筆記具で問題を解くように努めたほうがいい点数がとれるのでしょうか・・・
・合格発表日のエピソード
合格報告をしたところ、彼女が「ホワイトデーはこれでいい!」と言ってました(笑)
ちゃんとホワイトデーのお返しはしました・・・!
【今後のことについて】
・気象予報士の資格を何に活かしたいか
気候変動にまつわる分析や、河川の浸水氾濫解析などの業務に携わっている身として、気象予報士試験の受験で知り得た知識もこれからの災害予測に役立てられないか(例えばより良い予測モデルの作成)などに活かしたいと考えております。
また、社内で当資格に関心がある人がいるので、そういった方々に気象のことから試験のことまで幅広く教えていきたいです。
【これから挑戦する受験生へのメッセージ】
独学でやろうと思えば受かる試験なのかもしれないですが、やはり5%の壁があるように、生半可なところを残しているとどうしても越えられない可能性が出てきます。私自身が持っていた生半可の要素として、①試験に必要な情報源の不足、②試験での立ち振る舞い方(心持ち:試験中の過ちに気持ちを下げることなく、得点していく姿勢など?)があります。①②ともに、やはり専門家や経験者の力を借りたほうが、早く予報士になれるのかなと思います。ぜひ人を頼ることをおすすめしたいです。
【自由記入欄】※合格報告の際のコメントを掲載
2024年度の中間模試と直前模試では、細かにみていただきまことにありがとうございました。試験の解像度が急激に上がり、この度無事に完全合格できたと思います。改めてこのたびはありがとうございました。