
第63回試験 合格
朝衡 さん(男性、群馬県、社会人、ダム管理所勤務)
受講歴
試験で点をとる講座、実技集中講座Ⅰ・Ⅱ、全国統一予報士モシ(中間・直前)、実技解答解説速報、実技解説ライブ
コメント
【気象予報士の学習や試験のことについて】
・勉強を始めたきっかけ、目的
ダム管理所に勤務しており、防災業務等で仕事に関係があるためです。ダムの管理(洪水調節等)には貯水池への流入量予測が不可欠で、その算出根拠となる降水量予測の精度が特に重要です。10年前にはアンサンブル予測がなく、予測降水量が更新されるタイミングで、予測流入量が変動して一喜一憂し、振り回されました。ダムの洪水調節容量は有限なので実績降水量が予想よりも上振れすると危機的な状況に陥ります。気象の知識を身に着けたいと考えるようになったきっかけです。目的は将来、気象防災アドバイザーを目指したいためです。
・勉強期間
10年前から1年半、最近1年半の合計3年程度。
合格までの受験回数は6回
(45回専門〇、46回一般〇、47回実技×、61回一般〇、62回専門〇、63回実技〇)
・1日の平均勉強時間
平日早朝は単身赴任宿舎で、土日は図書館で勉強していました。就寝前に気象関係の読み物に目を通し、図表や基準の暗記をしました。土曜日午前中のランニングで体調管理に努めました。平日は早寝早起きで出勤前の1時間、土日はまとめて5時間程度の勉強時間でした。実技試験は時間との勝負と考えて毎日細切れの10分間程度を計測して過去問を解きました。間違えたところをパソコン入力からiCloudメモに共有して昼休みに復習しました。実技試験対策期間中にもユーキャンのアプリで学科一般・専門を毎日欠かさず復習しました。
・学科一般で苦手だったところ
大気の熱力学(エマグラムの理解があいまいでした。)
大気における放射(エネルギー収支の立式を間違えました。)
・学科専門で苦手だったところ
短時間予報(精度が向上していくナウキャストの内容や頻度について間違いました。)
・実技で苦手だったところ
強風軸の解析(何本もある強風軸を判断するのが難しいです。)
シアラインの解析(第63回試験でも点線を回答できませんでした。)
・苦手だったところを克服した勉強方法
ふんわり仕上げだった学科一般・専門の知識は「点とる講座」の詳しい解説のおかげで納得して理解することができました。
「東谷型で北西風、西谷型で南西風」となる説明に目からうろこで感動しました。
・勉強していて楽しかったこと
実技の問題を解くスピードが徐々に上がってくるのを感じたときです。苦しかった時は同じ問題を何度も間違えて、特に前にできていた問題を間違えたときです。学科一般・専門の過去問で合格点が取れなかったときです。
・受験生におすすめの勉強方法
学生時代の専攻は土木工学で、土砂水理の関係から河川の流れや河床変動のシミュレーションを扱ったことがあり、数値予報の内容についてイメージでき、興味がありました。学科試験は独学でなんとかなりましたが、実技には限界を感じました。10年前には実技が難しすぎて諦めました。今回は学科合格後すぐにサボテンのスクールを受講しました。効果があったと実感しています。
【TeamSABOTENのスクールについて】
・感想(内容や難易度など)
中間・直前モシは本試験より難易度が高く、勉強になりました。何を答えたらよいのか全く分からなくてもなんとか解答用紙を埋める努力をしました。モシは直ぐに答えを確認できませんが、年末に解答をもらえたことで正月休みを有効に活用できました。
・役立ったおすすめの教材(講座、模擬試験、動画など)とその理由
「拝啓、予報官X様」は自動車通勤中に1.5倍速で聴いて143本を2周以上繰り返しました。気象予報用語を頭に叩き込むのに役立ちました。
・サボテンにあったら良かったと思う教材やコンテンツ
実践的な天気図解析のわかりやすい解説を希望します。
【試験日や合格発表日のことについて】
・本試験の日のエピソード
本試験の直前2日半は有給休暇を取得して復習に努めました。前日の夕方はマッサージを受けて睡眠の質を向上させることにより、万全の体調で試験に臨みました。
当日、試験会場へ移動中のゆりかもめの中から富士山が見えて幸せな気分になりました(3年前に息子と山頂で御来光を拝みました)。
試験中にトレーシングペーパーを落としてしまいました。最前列の席だったので直ぐに試験官が気づいて拾ってもらうことができました。もしも後ろの席で手を挙げて待っていたなら致命的なロスタイムになっていました。本当にラッキーでした。
・合格発表日のエピソード
不合格を確信していたので、次回から復活する学科一般の過去問を当日の朝にも解いていました。
職場の自席PCから気象業務支援センターのHPを確認しました。職場では受験を公表していなかったため、喜びをこらえながら家内と子供へLINEで報告しました。
【今後のことについて】
・気象予報士の資格を何に活かしたいか
これからはダム管理や防災業務に活かしていきたいです。将来的には気象防災アドバイザーを目指したいです。
【これから挑戦する受験生へのメッセージ】
覚えては忘れの繰り返しでした。10年前の初受験の頃と比べて動画解説の資料やオンラインのスクールが充実しており、実技の勉強をくじけずに続けることができました。実技試験対策は動画解説を入手できた過去問6回分に限って3周とサボテンの中間・直前モシを2周しました。最初は全く歯が立ちませんでしたが、試験の直前にはなんとか時間内で回答できるようになりました。
【自由記入欄】
中間モシD判定、直前モシC判定でしたが、合格基準調整の恩恵を受けてなんとかギリギリで合格することができました。これからは、気象の知識をダム管理、防災業務に活かしていきたいです。次回8月の試験は台風等で防災体制に入ると受験できない危険性があったため、今回で合格できて本当にラッキーです。「拝啓、予報官X様」、「てんコロ.のラジオっぽいTV!」も活用させて頂きました。
合格はできたものの実践に活用できるレベルには全く程遠いです。気象予報士の信用を失墜させることのないように、これからも研鑽を重ねていく覚悟です。今後ともご指導の程、何卒よろしくお願いいたします。本当にありがとうございました。